Vol.145 本物の木がもつ温もり

Vol.145 インテリアの知識

「本物」を知るということ
フェイクには出せない木材の温もりと重み

美しい木目と艶を持つマホガニー材の家具のクローズアップ

パッと見は同じような木目でも、何かが違う。触れたときの感触、引き出しを開けたときの香り、そして空間に漂う重厚感。それは、写真や画面越しには伝わりにくい、本物の木だけがもつ力です。

プリントの木目では真似しにくい天然木家具の魅力を、五感をテーマにお話しします。

01MATERIAL

無垢材・突板・プリント化粧板、
何が違う?

最近はプリント技術が進化し、一見すると本物の木のように見える家具も増えています。木目の家具の表面は、大きく次の3つに分けられます。

SOLID

無垢材

一本の木から切り出した板をそのまま使ったもの。木の質感や重みをいちばん感じられます。

VENEER

突板(つきいた)

本物の木を薄くスライスし、芯材に貼ったもの。表面は天然木で、反りや割れが起きにくいのが特長です。

PRINT

プリント化粧板

木目を印刷したシートを板に貼ったもの。手頃で扱いやすい反面、同じ柄がくり返し現れます。

天然木は自然の産物なので、同じ木目はこの世にふたつとありません。この不均一さこそが、安らぎと高級感を生み出す源なのです。

02TOUCH

「触れて」感じる。
手仕事の彫刻と木の肌ざわり

天然木は熱を伝えにくい素材なので、触れたときにひんやりとしにくく、ほんのりとした温かみを感じられます。木目のわずかな凹凸も、プリントにはない心地よい手ざわりです。

手彫りの彫刻が施された家具なら、指でなぞると、ひと彫りひと彫りの力強さと繊細さが伝わってきます。毎日触れるものだからこそ、この「手ざわり」の違いが、暮らしの満足感につながります。

03LOOK

「見て」楽しむ。
光で表情を変える深い艶

表面が均一なプリントの家具は、光が当たると一様に照り返しがち。一方、天然木は木目の奥行きによって、内側からにじみ出るような深い艶が感じられます。

とくにマホガニーは、見る角度や光の当たり方によって、リボン杢(もく)と呼ばれる縞模様の輝きが変化するのが魅力。朝の自然光、夜のランプの灯り。時間によって表情を変える家具は、ただそこにあるだけで、見る人を飽きさせません。

家具職人が手彫りで彫刻を施している様子
ひと彫りごとに陰影が生まれる、手彫りならではの立体的な表情。

04AGING

傷すらも「味」になる。
経年変化という贅沢

プリント化粧板の家具は、傷や剥がれができると下地が見えてしまい、補修が難しいことがあります。一方、天然木の家具は、使い込むほどに色が深まり、艶が増していく経年変化を楽しめます。

たとえ傷がついても、それは家族と過ごした時間の証。お手入れをしながら長く使い続けることで、新品のときとはまた違う、味わい深い家具へと育っていきます。

※天然木の経年変化とお手入れは、Vol.129 無垢材テーブルの経年変化を楽しむでもご紹介しています。

05SUMMARY

まとめ:
五感で味わう、豊かな暮らし

本物を知ることは、暮らしを豊かにすること。見て、触れて、育てていく楽しみは、天然木の家具ならではです。家具を選ぶときは、写真だけでなく素材の表記もチェックして、あなたの五感を満たす一台との出会いを楽しんでください。

※木の質感が写真にどう映るかは、Vol.142 家具は「背景」であるでもご紹介しています。

MAHOGANY FURNITURE

本物の価値に
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