コラム-家具の裏側・ストーリー
Vol.194 家具屋だから知っている。「写真映えする家具」と「使いやすい家具」の境界線
家具屋だから知っている。
「写真映えする家具」と「使いやすい家具」の境界線
SNSや雑誌を見ていると、思わずため息が出るような美しいインテリアの写真に出会うことがあります。
しかし、その家具をご自宅にお迎えして、本当に心地よく暮らせるでしょうか?
実は、カメラ越しに美しく見える撮影用の家具と、実生活で長く愛せる使いやすい家具には明確な違いがあります。
今回は、家具屋の視点から、美しさと実用性を両立させるための秘訣をお伝えします。
INDEX
1. SNSでよく見る「映える家具」の落とし穴
真っ白で汚れの目立ちやすいソファや、極端に背が低く立ち上がりづらいローテーブル。
これらは空間に抜け感を与え、写真では非常に映えるアイテムです。
しかし、撮影スタジオなどの非日常の空間を演出するのには優れていても、毎日の食事やリラックスタイムに使うとなると、汚れに神経を使ったり、姿勢が疲れてしまったりと、実生活ではストレスを感じやすいという一面を持っています。
2. 「写真映え」と「使いやすさ」はトレードオフ?
では、デザインが美しい家具は使いにくいのでしょうか?
決してそうではありません。
問題なのは「見栄えだけ」を優先して作られた家具を選んでしまうことです。
伝統的なクラシック家具は、数百年の歴史の中で貴族たちが「いかに優雅に、かつ快適に過ごすか」を追求して形作られたものです。
つまり、本物の家具は写真映えする美しさと、人間工学に基づいた使いやすさを元々兼ね備えているのです。
3. 実生活で長く愛せる「使いやすい家具」の条件
日常使いする家具を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてみてください。
・座面の高さ:膝が直角になり、立ち上がりやすい高さ(約40cm前後)か。
・内部構造:長時間の使用に耐えるSバネなどが入っているか。
・メンテナンス性:汚れを落としやすい素材か、または張替えが可能か。
これらをクリアしている家具であれば、生活の質を落とすことなく美しいインテリアを楽しむことができます。
美しい彫刻と確かな座り心地を両立した家具こそが、長く愛せる名品です。
4. 美しさと実用性を両立させるコーディネートの工夫
賢くインテリアを作るコツは、「大型家具は実用性重視、小物で映えを狙う」というメリハリです。
ソファやダイニングテーブルといった毎日身体を預ける家具は、座り心地や耐久性が高く、飽きのこない上質なものを選びます。
その代わり、サイドテーブル、クッション、ランプ、アートなどの小物で、トレンド感や華やかなデザインを取り入れるのです。
これなら、快適さを損なわずに写真映えするお部屋を作ることができます。
5. まとめ:見て美しく、使って心地よい家具選びを
家具は眺める芸術品であると同時に、毎日使う道具でもあります。
写真の美しさだけに惑わされず、ご自身のライフスタイルに合った使いやすさもしっかりと見極めて、心からリラックスできるお部屋を作り上げてくださいね。
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